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NUMERO DEUX / Shinichi Ishikawa

ロボットは王国の夢をみるか?

3連休のおすすめ〜元町駅から少し歩く。今、札幌の寒さがしんみりと手紙のように身体に届く。「大人も子どもも楽しめる」という一見簡単なテーマは、実は奥深く、容易ではない。大人が子どもの目線へとかがむことを求められるようで、どこか少しもどかしい。 札幌の劇団「トランク機械シアター」は違う。視線を下げずとも、大人の心を動かす人形劇を見せてくれる。そこには「大人も楽しめたらいいよね」という意味合いではなく「大人こそに関心をもたせる」という秘かな情熱を感じる。人形の可愛らしさは言うまでもなく、舞台を彩るセットのセンスの良さにはいつも感心してしまう。子どもたちへの温かな配慮も隅々まで行き届いている。 今回の「〜こども王国の秘宝〜」の話や演出は、昨年の「〜バクバク山のオバケ〜」よりも、複雑になっており魅力的なシナリオであるが、子供たちには難解なのでは、と感じる。反面、舞台の動きは楽しさに満ち、ビジュアルはわかりやすく紡がれ、子供たちにも退屈はさせないだろう。70分という公演時間も良いと思う。 開演前にも、子どもたちとのやりとりや、終演後には人形との撮影というサービスも嬉しい。「大人2,000円、子ども・学生は無料」とは今の時代、行きやすく実に良い設定だと思う。ぜひ、大人だけでも訪れてほしい。帰り道、いろんな考えに耽ることができるのは保証できる。まちを歩いて演劇を見よう。 「ねじまきロボットα〜こども王国の秘宝〜」 やまびこ座(最寄駅 東豊線元町駅) 10月31日(木)-11月4日(月) 大人2000円|こども学生無料 https://trunktheater.net #こども王国の秘宝 #ねじまきロボットα #人形劇 #TGR #札幌劇場祭 #札幌アートステージ
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