澁谷俊彦 「Snow Pallet 18 -winter again-」
- Category:Art / Culture
- Date:2024年12月22日
溶けるより溶け込みたい。 |札幌|雪が静かに降り積もり、新たな風景が姿を現す|昼の光の中で映える景色も素敵だけれど、夜の静寂の中に浮かび上がるそれもまた美しい|公園にある立体美術作品(オブジェ)を眺めるのも好きだけれど、私はもっと街なかにもっと多くのオブジェがあったらいいなと思う|なぜなら、街とは最も日常的な場所であり、アートが日常に溶け込むことこそが理想だと思うから|私たち日々、仕事や学校へ向かうために街を歩く|時に足早に時にゆっくりと。ひとりで、あるいは仲間と共に|社会の無数のレイヤーのひとつとして生きる私たち|そのレイヤーのひとつにアートが加わると、豊かに暮らせると思う|アートが街に生み出すもの、それは二つ。|ひとつは、街に生き生きとした新たな表情を与えること|もうひとつは、それを目にする人々の心に自由な「空間」を作り出すこと|そう、心に空間を生み出すことこそ、アートの役割ではないだろうか|その空間は人生の楽しみや彩りを自由に紡ぐ場となる。楽しみをつくろう|澁谷俊彦の作品"Snow Pallet 18 -winter again-"は、北海道という場所に見事に調和している。その色使いや質感のシンプルさが、雪景色の中でより際立つ|雪が降り積もるたびに表情を変え、蛍光色の光がその日その時の空気を映し出す|日々、雪の積もり方の変化を楽しむことができるのは、どこか心を落ち着けてくれる|私が見かけた夕暮れ時、その風景と作品の調和は本当に美しかった|街にアートのレイヤーが加わると、そこに暮らす人々の心にもまた空間が広がると思う。
澁谷俊彦 「Snow Pallet 18 -winter again-」
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