生きているけど死んでいる、「冬の華」 澁谷俊彦展
- Category:Art / Culture
- Date:2024年12月25日
「冬の華」 澁谷俊彦展 "Winter Flowers"
creature / seeds のある風景
|生きているけど死んでいる、ということはありうる。生とは客観的に捉えるだけではなく、主観的に捉えることもできる。物理的か科学的にただ「生きている」ことにすべての価値観を求めてもあまり嬉しくないことは、私達は薄々気がついてる|
|澁谷俊彦の作品、それは「つくられた生命」だ。その創造主は、まぎれもなく澁谷自身なのである。本作の茶室に展示された作品は、Objetというよりcreatureの感触。ただ、その配置は意図を感じられるも。一見、実にナチュラルな造形なのだが、細部は創造主=澁谷俊彦に作られた意思を感じるオリジナリティのある唯一の生命。そして、その姿は穏やかに意思を感じる存在に魅力を感じる。
|ここにあるのは再現ではなく創造。作家の手で巧みに創られた「つくられた生命」。鑑賞者は、新たな生命の「発見者」となり、その細部に生命を感じ、自分にフィードバックしていく。そこには内心における生命の連鎖があると思う。その場で見て、感じて作品と対話する。 そこに生命が宿る瞬間があると思う|
|茶室の会場には窓があり、日中であれば外にある作品「スノーパレット」もまた、光と影の中で魅力的な表情を見せるという。
もし可能であれば、昼間に訪れるのがきっとベストだろう。 日本茶カフェでもあるので、お茶も楽しんでいただきたい|
「冬の華」 澁谷俊彦展 "Winter Flowers"
Toshihiko Shibuya Exhibition
2024年12月24日(火)―12月29日(日)12:00~20:00
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