顔をよく見える〜安木尚博
- Category:Art / Culture
- Date:2025年02月01日
顔ではない顔〜まちを歩くと、顔が流れていく。自分の顔も空気の中を進む。あたり前だが不思議な感じもする。顔は人間のパーツの中でも独特だ。見る、話す、聞くという極めて実用的な機能が集約されていると同時に、その人を表す内面的、主観的な「場」でもあると思うのだ。朝の顔・夜の顔、裏の顔・表の顔、顔にはたくさんの言葉が似合う。
安木尚博の描く「顔」は、そんな顔の複雑性を表現していて生々しさより、顔を通して作品の「深いストーリー」を感じさせる。その感触はあくまで穏やかで、健康的な味があるのも好きだ。調和のとれた構図の美しさにも注目したい。
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